「お金持ちは子どもにクリエイティブなあそびをさせる」というはなしがキライ

YouTubeばかり見せるのではなく、クリエイティブな遊びをさせよう」と言うけれど

 

そして、それは「子どものゆたかな心をはぐくむため」というけれど

 

結局のところ、消費する側でなくて、作り出す側になれたほうが、資本主義の中で生き残っていけるから、という意味で露骨に重要視しているんじゃないかしら。と思うことが最近増えた。

 

別にそれはそれでいいんだけど、子どもの内面のゆたかさを育もうという文言をならべながら、そこに「お金持ちや成功者はそうやって子育てをしている」という語りを差し込んで、「お金持ちや成功者はゆたかな心を持っている人たち」みたいな文脈が作られているのを見かけると反吐が出る。

 

しかし子どもといると、なんてゆたかなんだろうと思うことがたくさんあり、育むどころか、すでにたくさん持っているものを邪魔したくないなぁという気持ちになる。

 

ゆたかってなんだろうね。子どもがゆたかだと感じるのはどういうときだっけ。常識に囚われないとか、素直とか、そういうことに見えて、そうじゃないんだよなぁ。3歳の子どもは、相手の顔をよく見ているし、人によって対応をちゃんと変えるし、社会的な素養をどんどんと身につけていてギョッとするんだけど、でもそれによって、心のゆたかさが損なわれているようには感じない。

 

ただそれでも、感じていることや疑問を、躊躇なく表情に出したり、すっと言ったりすることが多いから、心がゆたかだなぁと思うんだろうか。もし大人たちが、同じように、感じていることを、すっと顔や口に出せたなら、実はひとりひとりの内面がゆたかだなぁと気づく、なんてこともあるんだろうか。

 

いや、大人たちが言う本音なんて…と思うけれど、それは言語能力が足りないだけで、心のなかではいろんなことが起こっているのではないだろうか。